カテゴリー別アーカイブ: 防災ワーキンググループ

3月の防災WG コスギ防災制作と来期の計画

防災WGではさる3月11日に3月度、本年度最後の定例会を開催いたしました。
定例会では、制作が進んでいるコスギ防災の状況報告(まだ制作に関してはドキドキの状態ですが)とともに、制作に必要な素材集結について、各人の役割の確認を行い、今後の内容確認などのスケジュールについても共有しました。来期の早いタイミングには形になったコスギ防災をお手元に届けられるのではないかと考えています。単に制作物を配るのではなく(ぜひぜひお手元に置いて、災害について何か気になる点があったときには見返してみてください!)、ご感想やご不明な点、ご要望などを共有して、もっとコスギの特性にマッチしたコスギ防災にできればと考えています。まだまだ幾つか超えるべきハードルはありますが、もうちょっとだけお待ち下さい!
併せて、来期の計画についてディスカッションを行いました。防災WGは非常に少ない人数で運営していますので、できることに限りはあります。しかしながら地域の防災課題とニーズを踏まえ、課題の解決とニーズの充足につながる取り組みについて、外部プレイヤーの皆様の力を借りながら色々仕掛けていければと考えています。そのためには、過去の手法にとらわれることなく、防災WGのありかたなどについてもどんどん変化させていく必要があることを改めて確認しました。これも小さなグループの良さかもしれません。
来年度も防災に関して意欲的なアクションが沢山とれればと考えています。来年度も防災WGへの取り組みに対してご理解とご協力の程お願い申し上げます。
さて、冒頭に写真を載せさせていただきました。3.11に向けて銀座のソニービルに出ていた広告です。SNSでも多く出回ってましたので、ご記憶の方も多いのではないでしょうか。改めて見ていると考えさせられることが多い広告です。

※ご存じない方向けに 広告の赤い箇所が大船渡市で観測された津波の高さ(およそ16.7m)です。175cm前後の視点から広告上の赤い箇所を見上げているようにイメージしてください

個人の意見ではありますが、防災意識とは日頃からの”想像力”が根本にあると考えています。今ここで地震が起きたら・・室内の子供やお年寄りを守るには・・避難生活が1週間以上経ったら、自分の生活は何が困って、どんな備えをすればよいのか等々・・ 世に溢れている防災知識をインプットして、それらを自分の中で使える情報にするためにも、あらゆる角度から想像力を働かせ、継続的に備えていくことが重要ではないかと考える次第です。その意味では、先のビル広告は、残酷な位想像力が掻き立てられるものでした(実際に津波としてこの光景を見られた方は、ほぼ100%助からなかったはずです)・・。

いつ起こるかわからない。起こったら自分・家族・地域に大きな被害をもたらすのが、直下地震をはじめとする災害だと思います。ビルの広告を見ながら、災害がいま起こったら?という想像力を忘れることなく、普段から防災意識を高めておくことの重要性を改めて痛感しました。

2月の防災WG コスギ防災、(仮)を取ります!

1月~2月は大雪や強風など、地震以外でも脅威は至るところに存在することを強く感じた時期だったように感じます。その中でも予測が不可能で影響範囲が大きいのは地震が圧倒的ではあるのですが、地震以外の脅威に対しても日頃の意識と情報収集は重要です。
防災WGではさる2月11日に2月度の定例会を開催いたしました。

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今回も集中してコスギ防災の具体化を詰めました。名称も長らく「コスギ防災(仮)」としておりましたが、この度(仮)を取って正式に「コスギ防災」と名付けました!
私たち防災WGはこの「コスギ防災」にこのような思いを抱いています。

3.11東日本大震災以降、災害、特に地震に関する備えや意識の情報は震災前とは比べ物にならないレベルで増え続けています。ただし、これらの情報が自分たちの住む地域やマンション、家族の形態にフィットするかどうかは自分たちで判断しないといけないのが現状です。特に高層マンションが立ち並ぶ武蔵小杉では、今までの意識や備えではフィットしにくい部分も出てくるかと思います。そうした既存の情報を前にして、具体的なアクションをおこせず(では、ウチはどうすれば良いの?)、明日起こるかもしれない発災の日を迎えてしまうことが一番危険であると考えています。

防災WGでは、武蔵小杉の防災は、この地区として”何が怖くて”、”何に警戒して”、”どう備えるのが現状のベターなのか”、自分たちの足で情報を集めることにこだわりました。

自分たちの足で災害に関する今の事実情報を集めよう、そしてそれらを”コスギの防災”情報として伝えることで、より具体的な備えがマンションやご家庭の中で進んでいき、やがてくるであろう発災の日を迎えても、武蔵小杉ではけが人など出すことなく災害を乗り越えることができれば・・

それがこの「コスギ防災」に対して、関係者一同が持つ思いです。
私も含め関係者はみんな防災に関してまだまだ素人ですし、武蔵小杉の防災というテーマの大きさもあり、まとまった形にするのはまだまだ時間もアクションも多くかかります。そのような中、まずは第1版(0版?)となるものを形にして、皆様にお届けができればと考える次第です。

今年のゴールに向けてもまだまだ頑張りが必要ですが、乗り越えて行けるよう頑張ってまいります。完成に向けてもう少々おまちくださいませ!

1月の防災WG コスギ防災(仮)をひたすら具体化・・

新年明けましておめでとうございます。
本年も防災ワーキンググループをよろしくお願い申し上げます。

1月17日は阪神淡路大震災が発生して今年で22年目となります。早いものです。個人的な話ですが、阪神淡路大震災には京都で遭遇しました。震源地から結構離れていたにもかかわらず、立っていることができないほど室内が揺れ、揺れも数十秒くらいだったかと思いますが、ものすごく長い時間に感じられたことを今でも鮮明に覚えています。あれがコスギで起こったら・・というのが防災WGでの活動の原点であるように思います。

防災WGではさる1月14日に1月度の定例会を開催いたしました。

今回は集中してコスギ防災(仮)の内容詰めを行っています。1年目から盛り込んでいきたいテーマを設定し、各自が重要性や伝えたいメッセージを入れながら原稿に盛り込める形にまとめていきました。併せて制作の段取りとスケジュールを詰めていく作業を進めています。それらの作業の中から、行政などが作成する防災パンフではなく、住民が作る意義や特徴とすべき点などがだんだん浮き彫りになってきています。なんとなく今年度目指すもののイメージが共有されてきたように思います。この瞬間を大切にしつつ、全テーマにわたって具体化しきってしまうのが良さそうです。

WGもだんだん今年度に向けたスパートに入ってきました。良いものになればと願うばかりです。

12月の防災WG 避難所訓練無事終了! 警察のみなさんと防災の打ち合わせ コスギ防災(仮)の実制作スタート など

11月22日にまた福島県沖で地震が発生し、12年12月以来約4年ぶりに津波警報が発令されました。それまでの熊本や鳥取の件も併せて、身の周りでも地震に対する気持ち的な警戒レベルが上がってきたように感じます。しっかり備えをしておきたいところですね。
防災WGでは11月をスキップして、12月3日に12月の定例会を開催いたしました。
ひとつめは上丸子小の避難所開設訓練です。これは上丸子小を避難所とする周辺6町会の皆さんが、大きな地震など広域の災害が発生した際に、直ちに避難所を開設し、周辺の被害状況を収集・発信しつつ被害に会われた方々の対応にあたるべく行われた訓練です。
今回が記念すべき第一回目となり、マンション側で上丸子小を管轄とする自主防災組織関係者もこの訓練に参加いたしました。

(訓練前の集合の様子 かなりの人数が集まっています)

(訓練前の集合の様子 かなりの人数が集まっています)

当日は総勢100名を超える参加者となり、かなりの規模での訓練になりました。まずは避難所運営会議を開催し、周辺地域の被害状況を収集・確認するプロセスが走ります。並行して避難所自身にも影響を受けるレベルの被害が出ていないかを確認していくという流れで進みました。これは発災時にも十分必要となるプロセスですので、リアリティはグッと増します。

(避難所の受付を設営している様子です)

(避難所の受付を設営している様子です)

その後、避難所運営に必要な各班に分かれ、詳細なアクションを行う流れになりました。各マンションも無線機を持ち込み、避難所と各マンションをつないで通話を実施、被害状況の共有を行う訓練を実施しました。
このような大規模な訓練にも関わらず、非常にスムーズに訓練内容を消化していた点が印象的でした。参加者が同じ意識を持って参加している現れではないかと考えます。これらの訓練ははじめの一歩であり、実運用を想定する際に反省・改善すべき点が多くあるかと思います。しかし、こうした活動は「集まって」「一緒にやり続ける」ことに意義があると思います。これらの動きを重ねていき、災害に負けない避難所運営を確立できればと願うばかりです。
次に神奈川県警の方々をお迎えし、県警における防災に対する取り組みをお伺いしました。防災と警察は中々繋がらなかったのですが、すでに色々な取り組みを行っておられ、マンションとしても発災時に協力して災害に対処していく動きが取れればと考えた次第です。
更にコスギ防災(仮)の制作作業が始まりました。実際に紙になったイメージを幾つか共有しながら、「一年目からの製作時にも発信しておきたいと思う、コスギの防災上重要なポイント」を洗い出しました。これらが一年目のコスギ防災(仮)にて発信されていく候補となります。現在はそれらを原稿化していく作業と、紙にした場合の体裁やそれぞれのコストを精査していく動きが加わって参りました。

防災は重要なトピックが多く、今回も多岐に渡る中身の濃いディスカッションを行うことができました。

10月の防災WG 避難所訓練、コスギ防災(仮)のさらなる具体化等々・・

10月の間に阿蘇山が噴火し、鳥取県中部でも大きな地震が発生し、遠くではイタリア中部でも大きな地震が発生、地震関連のニュースがかなり多い月だったように思います。皆様は元気にお過ごしでしょうか。
防災WGではさる10月29日に10月の定例会を開催いたしました。

ひとつめは近日予定されている上丸子小学校避難所の訓練に対して、各マンションの自主防災組織での取り組み状況や、今後の確認点などについて打ち合わせを行いました。上丸子小学校は非常に多くの自主防災組織が管轄になっている特徴的な避難所であり、こちらの開設・運営に関する一連の動きが確立されてくることにより、地域の防災力向上に繋がってくるものと考えています。マンションの自主防災組織側でも準備を行うことで訓練の成功につながればと考えます。

ふたつめはコスギ防災(仮)の具体化作業続きです。以前メンバーで目一杯広げて検討した項目を、今度は各自が考える重要度に合わせて集約する作業を行いました。
コスギ防災(仮)の姿に関しても・・
防災に関する一般的な内容をもれなく入れるか?
この地域の特性に合わせて振り切った内容にするか?
災害時に見ると便利なものにするか?
普段から見てもらえるものにするか?
もっと楽しんでもらえるものにするか?
カチッとしたものにまとめるか?   等々

出席者それぞれが持っているイメージはかなりのバリエーションに富んでおり、いろんな打ち出し方が考えられそうでした。この中から、各自がいくつかあるテーマのうち、もっとも重要に思うものを出し合い、それらをもとにして次回制作物としてのイメージを具体化するという動きを行うアクションを確認しました。
後半戦最初の定例となった今回も、多くのテーマがありましたが、出席者にて議論を行い、具体的なアクションに落とし込んだ上で次につなげられたのではないかと考えています。

9月の防災WG コスギ防災(仮)の内容を固めはじめました ほか

今年は一年を通じて寒暖の差が激しいですね。元気にお過ごしでしょうか。
防災WGではさる9月25日に9月の定例会を開催いたしました。

みんなで集中して、あっという間にこれだけの内容がそろいました!

みんなで集中して、あっという間にこれだけの内容がそろいました!

今回は時間を長めにとって、WGで手掛けている「コスギ防災(仮)」の内容を具体化させていきました。

「コスギ防災(仮)」とは、この武蔵小杉で
・どんな地域特性があるか?
・その特性は災害時、どのような脅威に変わるか?
・脅威に対して、どのような備えが必要か?

これらのことに対して、自分たちの足で集めた情報や、集めた情報をこの地域に広げてみたら何が起こるのかという議論の形をギュッと凝縮したものです。
武蔵小杉に立脚した形で、普段の備えには何が必要か?もし災害が発生したら何をすればよいかについてまとめておくことにより、各家庭において「災害に関して使える情報がそろっている」という存在になればとの思いにより制作を進めています。
これらの情報自体は膨大かつ多岐にわたっているため、段階を分けて複数年で形にしていくべく進めています。
今回はこれまで出てきた議論を踏まえて、各自が「コスギ防災(仮)」に入れていきたい内容は、どういう体裁にしていくのがよいか・・など、様々な切り口で意見を集めました。写真は意見が出そろったときのものになります。

普段から議論を重ねていたこともあり、あまり苦労せずに多くの意見が出てきました。普段から重要性を認識しているものだけでなく、今回新たな切り口で重要性を認識したものも多く、改めて防災というジャンルの奥深さを感じました。
と同時に、自分たちの足で集めたノウハウの蓄積も(手前味噌ながら)実感した次第です。
こうして集めた内容を、今度は「コスギ防災(仮)」の中に入れるために再構成するのが次のアクションとなります。これには今までとは少し異なるスキルが必要になってきますが、ひとつずつ積み重ねて”今年のコスギ防災(仮)はこれ!”というものを見極めていきます。

今回は珍しく少な目の議題で集中してディスカッションを進めました。本年度のゴールに向けて前進できたように思います。

8月の防災WG 高層マンションならではの防災をディスカッション 

台風に翻弄される8月でしたが、元気にお過ごしでしょうか。
さる8月27日に8月防災WG定例を開催いたしました。

各マンションのトピックを共有していく中で、先日グランドウイングタワーにて家具固定に関する住民の方向けワークショップが開催され、グランドウイングタワー関係者様のご厚意で出席させていただきました(ありがとうございます!)。
家具固定に関して、気づきの多い時間となりました。
ワークショップ内では、自分の家の間取りから、最も安全な場所を探すという課題がありました。我が家はそれまでなんとなく寝室が安全(家具も背が低いし)・・と考えていましたが、窓ガラスの割れるリスクがあることが分かり、廊下が一番安全ということが分かりました。地震が起こったら、テーブルの下よりもその安全地帯にどれだけ早く身を置けるかが大切で、それだできると心に「これで死ぬことはない」との余裕が生まれ、次のアクションが取りやすくなる・・仰る通りだなと思った次第です。
また、家具対策はどのような間取りでどのような家具を置いているか、また家具周辺の床や壁の素材や厚さはどうなっているかで効果が変わってしまい、ベスト解を見つけることを困難にしている事実も改めて認識しました。
壁や床、家具に応じて「これさえ買えばOK!」というものが見いだせれば、もっと家具の転倒対策は進むのではないか・・と改めて課題を認識した次第です。
皆さんも一度家具対策についてご家庭の中で話題にしてみてはいかがでしょうか。
もう一つ大きな議題として、武蔵小杉の災害特性をとらえ、その脅威と対策について冊子等の形(=アウトプット)で啓発していく活動も進めております。今年度は第一弾を形にしていくことを予定しており、改めてWG参加メンバーの方々と、自分たちがイメージする防災啓発の形や、この地域の災害特性と脅威、それらを踏まえて発信の軸足をどこにおいていくかなどについてディスカッションを実施しました。

それそれが考えるアウトプットの形、読んでもらえそうな・少なくとも埋もれずにとっておいてもらえそうな形についてのアイデアなど、多くの意見が集成されて参りました。
これらのイメージ合わせを行った上で、次回以降はアウトプットをどのような内容にしていくかについて、具体度を更にあげた上でディスカッションを進めていくこととなりました。
そのほか検討を進めている議題や、先の台風に関する懸念点や対策などにも議論は及びました。限られた時間ではありましたが、幅広くディスカッションができ、現在進めている企画を前進させられたのではないかと考えています。

7月の防災WG マンションの備蓄物運用に改めてふれる ほか

暑い日が続きますが、元気にお過ごしでしょうか。
さる7月30日に7月度の防災WG定例を開催いたしました。

今回は各マンションのトピックを共有していくなかで各マンションの備蓄についてディスカッションをしました。何をどれだけ備蓄しているかという情報よりも、普段からどのように管理しているかという観点からのディスカッションが中心となりました。
フロアごとなどの分け方で、日常的な管理をどうお任せしていくか、災害が起こったときはどのように取り扱うか、細かいですが備蓄物へのいたずらのようなものをどう捉え、管理が煩雑にならない範囲でどう折り合いをつけるか・・各マンションでの議論の結果や運用してみてのノウハウを共有していきました。
備蓄について議論中、準備半ばのマンションから見ても実践ができそうな内容の共有が行えたかと考えます。

もう一点は避難所に関する町会の皆さんとマンションのかかわり方について、各マンションでの検討状況などを確認しながら、今後の関わり方についてあるべき形のディスカッションを行いました。避難所は災害時に物資と情報が集まる場所です。災害発生時には自助の蓄えで乗り越えられたとしても、災害が長期間に渡る際には、地域の各避難所とどう連携していくかは非常に大きな課題であると言えます。

まずは訓練など実践的な取り組みをご一緒させていただき、そこから見えてくるものを今後に生かしていく・・この動きを積み重ねていくことが重要かつ最短の道なのではないかと考える次第です。

最後に家具固定のテーマに関して現状とっているアクションを共有したうえで、この後近々で行っていく活動についてのディスカッションを行いました。

有名な数字ですが、*阪神淡路大震災では負傷者の70%が家具・電化製品の下敷き(46%)とガラス・金属・建物の構造物などでのケガ(25%)によるものとなっています。まさに『対策がなされていれば起こらなかった』負傷であったと言えます。

*参考:「阪神大震災による建造物の損壊と負傷に関する実態調査」調査結果(1996年)

東日本大震災の教訓などで、家具対策の重要性は強く認識されているものの、多くの情報が氾濫しており、家具の構成もご家庭によって異なるため、自分たちに最適な家具対策を見つけ出すことは困難の極みと言ってもよいかと思います。
そのため、意識の高さに比べて実際に対策がされている割合はだいぶ低くなってしまうのが現実ではないかと考えます。

防災WGでは、もっと家具対策に対する細かいニーズを拾ったうえで、「どのような家具対策を行えばベストなのか?」という観点で家具対策に関する情報発信と啓発が行えればと活動を行っています。
新しい観点での取り組みなので、どのように行うのがベストなのか中々解が見えない状態ではありますが、一歩ずつ着実にアクションを積み重ねていければと考えています。

今回の防災WG定例では以上のようなテーマでディスカッションと今後のTodo・スケジュールを確認していきました。
いつもながら濃いやり取りができたかと考えています。

【6月の防災WG 神戸・石巻・熊本のトイレ事情に学ぶ】

さる6月25日に6月度の防災WG定例を開催いたしました。
今回は防災WGも参加しているNPO法人日本トイレ研究所(トイレ研)様にて”災害におけるトイレの事例”という趣旨の勉強会が開催されたため、その参加報告と情報共有を行いました。

トイレ研では、これまで東北など被災地でのトイレ環境改善において積極的に活動を行い、衛生環境の向上など様々な成果を上げて参りました。と同時に実際に被災地でのトイレ環境に触れることにより、公衆衛生環境の構築と運営に多大なノウハウをお持ちです。今回の熊本地震においても現地に入り様々な活動を行い、それらの様子を勉強会で報告いただけるとあって、マンション防災の面でも何か気づきのポイントを見出せないかと思い、勉強会に参加した次第です。

先の防災フェスなどで被災地のトイレ事情については情報を頂きましたが、被災地のトイレに関しては、やはりいつ拝見しても大きな課題を突き付けられる思いがします。また、不思議と見るたびに何か新しい気づきを得られます。
まずは阪神淡路の時のトイレ事情が紹介されていました。
当時、仮設トイレは行政施設を中心に比較的多く設置されていたようですが、大体5日程度で使用ができなくなったようです。理由は至ってシンプルで、バキュームカーが圧倒的に足りない、そしてだんだんきれいに使うことができなくなり、全て使用禁止になってしまっていたようです。これ、実は自分たちに当てはめてみても状況は変わっていません。
川崎市(中原区)のバキュームカー台数にも限りがあり、潤沢ではないことが想像されます。反対に住民数はどんどん増えていっていますので、単純に考えても神戸と同様の事態は他人事ではないと言えます。やはりそれらを打破するのは自分たちで衛生を確保できるよう備えることに尽きるのではないかと思う次第です。

次に石巻の事例が紹介されていました。石巻の事例も過酷なものでした。津波などで既存のトイレは早々に壊滅してしまっているため、袋を入れた段ボールに用を足しているような事例もありました。「自分はこの状況で用を足せるか」「水も十分にない中、自分はこのような中で衛生状態を確保できるのか」事例の写真を見ながら思わず自問自答してしまっていました。
石巻の事例ではその他の気づきもありました。仮設トイレは汎用品のため、使う人のニーズに必ずしもマッチしない、色々な人が快適に使えるよう、色々なニーズを取り込んでいこうという取り組みも紹介されていました。和式を洋式に変える、上着をかける場所を確保する、照明を用意する、ペーパーのストックを湿らず置けるよう上に棚をつくる(個人的にはどれも標準装備でないという点にびっくりではありましたが)・・
これは一つ、トイレを単に用を足すための空間から、パーソナルな空間という考え方を取り入れることにより、色々な方がより快適かつ清潔に使えるようにするにはどうすればよいかという観点が形になったものではないかと考えました。

最後に熊本の事例が紹介されていました。東北にもあった和式を洋式にする点がかなり重要なポイント(特にご高齢の方のご利用など)になっていたようです。併せて車内で避難生活をしている方も仮設トイレを利用するため、特に夜などどのように誘導すべきか(ホームセンターなどにある、突き刺すタイプのソーラー照明が大活躍したとのことです)、東北でも直面した、より多くの方がトイレを利用できるようにするにはどうすればよいかの課題に取り組まれた様子が強く伝わってきました。
熊本のある避難所ではマンホールトイレが活躍したようです。くみ取りがいるトイレと異なり、下水に直接つなぐことにより、長期間安定稼働することができたという実績が得られた模様です。自分たちのマンションがマンホールトイレが使える環境なのかを確認する必要がありますが、もし使えるならば大きな武器になることが予想されます。
熊本もまた多くの気づきに触れられる事例でした。

このように、これまでの被災地のトイレに関する事例から、現状のマンションの備えにはどのような課題があるか、その課題を解決するにあたり、必要なアイデアはどのようなものがあるかについてディスカッションを行いました。
そのほかにも情報収集の現状確認や家具対策に関しての進め方など、多くのテーマでディスカッションを行い、次のアクションを決めました。
今回も密度の濃い定例となりました。ここでのディスカッション内容をもとに、それぞれのテーマを前に進めて参ります。

【4月・5月の防災WG 武蔵小杉駅周辺地域 エリア防災計画が出た!】

熊本県および大分県を震源とする地震により被災された方、そのご家族の方々に心よりお見舞い申し上げます。

年度も改まり、防災もそれぞれの活動に入っています。
さる4月23日に4月度、5月29日に5月度の防災WG定例を開催いたしました。
各マンションから、自主防災組織(自主防)設立中のところからは申請など設立状況、その他設立済のところからは防災訓練の企画状況など、多くの情報が共有されました。
各マンションともに、マンション内での防災のオペレーションをどのように策定していくか、またどのようにマンション内に根付かせていくかで様々な工夫をされています。
そうした試行錯誤の部分を共有し、何がうまくいって何がうまくいかなかったか、またその理由とは何かといったような点が地域のノウハウになっていきますので、どんどん共有して蓄積ができればと考えています。
次に、さる4月12日に川崎市および中原区において、「武蔵小杉駅周辺地域 エリア防災計画」が発表されました。

(報道向け発表ページ)
http://www.city.kawasaki.jp/templates/press/cmsfiles/contents/0000076/76373/plan.release.pdf

(防災計画 概要版ページ)
http://www.city.kawasaki.jp/nakahara/cmsfiles/contents/0000073/73433/plan201603(gaiyouban).pdf
エリア防災計画

この計画の背景は以下の通りです(上の発表ページより抜粋)。
・・5路線が交わる武蔵小杉駅では、まちの魅力が高まる中、鉄道利用者は増加を続け(1日45 万人、10 年で4割増)、災害時のリスクも高まっています。
そこで、帰宅困難者など駅周辺の安全確保に向け、国や市など行政機関と鉄道事業者など民間事業者が連携して共通の目標や取組むべき役割を定めた「エリア防災計画」を策定しました。
1日45万人!10年で4割も増えた!驚きの数字です。日中直下の地震が発生すると小杉駅周辺は駅・商業施設の利用者などにより、大きな混乱が予想され、様々なリスクの高い状態になることが容易に予想されます。
これらエリア防災計画が発表されたことを受けて、防災WGでは改めて、首都直下を想定した災害が発生した場合、小杉駅周辺では何が起こるのか、人・物・交通・医療など、マンション内やマンションを超えた地域として対策を打てる要素はないかの検討をはじめました。
各メンバーで想像を働かせながら議論を進めていくと、様々な課題が見えてきました。どう考えても小杉駅周辺には人があふれます。加えてそのあふれた人を確実に誘導させる方々(主として駅の方になるでしょうか)の数が圧倒的に足りていません。誘導の情報が不足してあふれてきた人たちに、マンションはどのような情報を出して誘導していくか、またその情報を出すタイミングはどこから来る何の情報をもとにすればよいか・・
少し考えるだけでも沢山の課題が出てきました。これらの課題と考えられる対策は、今後防災WGで策定していく予定の冊子などでも紹介していければと考えています。
このほかにも直近で実施する様々なアクションについても意見交換を行い、4月・5月とも密度の濃い定例会となりました。
引き続き防災WGの活動に関しまして、ご理解とご協力の程お願い申し上げます。

熊本県および大分県にて大規模な地震が発生し、その被害は6月現在も続いており不便な生活を強いられています。数は減ったと言え余震も続いており、不安な生活が続いていることが想像されます。
同じことが今この地域で起こってもなんの不思議もありません。

今回被災された地域の皆さまには、一日も早く以前の生活が戻ることを心よりお祈りすると共に、この災害で被災された方々が何で困ったか、生活の上での課題・教訓は何かなど”明日は我が身”として共有し、生かしていくことができればと心より思う次第です。